チャット恋愛注意報!!(旧)
「私、ほら、見た目通り地味だし……みんなとは話せてるけど、実際は凄く人見知りなの。
すぐテンパっちゃって、マトモに会話すら出来なくて……きっと周りの人はみんな、私のことを変な人って思ってる。
学校に居る時の私は、幽霊みたいなもので……誰にも気付かれずに陰の方でひっそりとしてるだけなんだよ」
リアルの自分のことを、みんなに話していく。
今はサクラとして話しているし、みんなからすればそれが当たり前に見えるかもしれないけれど。
だけど実際は、全然違う。
私は地味な女。 幽霊女なのだ。
……そんな話、しなくてもいいことだと思う。
みんなとの時間が楽しければそれでいいと思う。
だけど私は、みんなに自分のことを話した。
リアルのみんなを見て、飾らないみんなの姿を見て、話したくなったのだ。
「……私は、フジヤマが思ってるような子ではないと思う」
視線は相変わらず足下で、みんなの顔を見ることは出来なかった。
……自分で『言う』と決めたのに、言ってしまった直後から後悔してる。
こんな話、やっぱりするべきじゃなかったかも……。
和やかだった空気が、私のせいで変わってしまったかも……。
「……ごめん、こんな話聞きたくなかったよね……」
表面にはサクラが居るけれど、内面は、桜子。
段々と、気持ちが暗くなってくる。
「サクラはサクラだろ」
「……え?」
隣に居たユージが、私の頭をポンポンと叩いた。