チャット恋愛注意報!!(旧)


「YUKIって高校生だったの!?」

「うん」

「……また、冗談とかじゃなくて?」




すっごく大人っぽく見えるのに、まだ18歳……?

全然信じられない……。




「『年齢の割に落ち着いてる』とよく言われる。って話しただろ?
さすがに、フジヤマに26くらいって言われた時はヘコんだけど」

「……本当に、18歳?」

「なんなら免許証で確認する?」




そう言ったYUKIは、財布から原付バイクの免許証を取り出した。


名前は、雪村 秀一(ユキムラ シュウイチ)。

顔写真……うん、YUKIだ。 生まれた日は、さっき言ってた通り7月31日。

生まれた年は……私よりも2年早い。

本当に、18歳なんだ……。




「え、じゃあ……あの……」

「ん?」

「……新幹線代とか、大変じゃなかった……?」




免許証を返しながら、怖ず怖ずと問う。

……20歳だと思ってた人が、本当は18歳の高校生。

フジヤマは『サクラとユージは高校生だから』ということで、わざわざこっちまで来てくれた。

『高校生だから長距離は無理だろ?』って……。


なんか……知らなかったとはいえ、同じ高校生であるYUKIに、すっごく無理させたんじゃないかな……?




「サクラは心配性だね」

「……だって、気になっちゃったんだもん」

「大丈夫、問題ない。 週に4回くらい通うってなったらキツいけど、今のところ、その予定はないしね」




クスッと笑ったYUKIは、ゆっくりと歩き出す。

その横に慌てて並び、YUKIの横顔を見る。




「……ねぇYUKI、どうして18歳だって言わなかったの? それに……6年前のことも、もっと早く話してくれたらよかったのに」


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