チャット恋愛注意報!!(旧)
……6年前から、全然進歩ない?
それって、どういう意味だろう……。
「……とりあえず、フジヤマに連絡しよう」
メールの意味は全然わからないけれど、それでもフジヤマに連絡をしなくちゃいけない。
ユージの時と同じように件名に【三原 桜子です】と書き、本文には【突然チャットやめてごめん】という文字とともに、電話番号も載せた。
それを、フジヤマへと送る。
「6年前、か……」
それって、もしかしてユキさんと何か関係がある?
ていうか、『6年前』って言われたらそれしか思いつかないんだけど……。
「……どういう意味なんだろう」
と、呟いた時。
パソコンのそばに置いていた携帯が鳴った。
それは、【沢口 晋也】……フジヤマからの電話だった。
「もしもし? フジヤマ?」
『そういうお前はサクラ?』
「うん」
YUKIの時よりも落ち着いて電話に出ることが出来た。
相手がフジヤマだからか、『6年前』のことを聞きたいからかは、よくわからないけど……。
「あの……なんか、ごめんね?」
『いやいや、むしろ俺が悪いだろ。 でも、急に消えるのはやめろよ?
サクラになんかあったんじゃないかって、マジで心配した』
「うん……ごめんなさい」
『あのさ、サクラ』
「ん?」
『俺さぁ、チャット辞めるかも』
……え?