夏のカケラ
僕は毎晩これを受けた。


お陰で生傷が絶えなかった。


だが、それでも僕は毎晩続けた。


それは最初は怖くて捕れなかったボールが、捕れる様に成って来たからだ。


段々、自分が上手くなるのが楽しくなって来た・・・





僕らが河川敷で毎晩練習していると、ある日魚屋の親父で有る石田さんが僕らを見ていた。


石田さんが僕らに近づき、

「ノックの返球を捕ってやるよ」

と言って最初は暇潰しをしている様だったが、それから毎晩、特訓に来る様に成った。


最終的には、高津コーチと共に僕にノックしたり、指導したりするように成っていた。
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