夏のカケラ
自分で言うな。


「ならば行くしか無いな」


アキラが立ち上がった。


その目は肉食獣の目だ。


「俺も行こう、面白そうだな」


カズも立ち上がる。


「ヒロも行こうぜ」


アキラが言う。


「う〜ん・・・俺は良いや」


僕が言うと、

「何でよ、来てよヒロ」

マイがむくれた。


僕はマイをチラッと見て、

「ノルマは二人なんだろ?じゃあ良いじゃん」

そう言った。


マイは何か言いたそうだったが、アキラとカズが早く行きたそうだったので、仕方なく歩き出した。


僕は一人で学食のテーブルに座っていた。
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