夏のカケラ
マイは嬉しそうに試着をして、僕に見せて来た。


確かにマイに良く似合う。


ちょっとカワイイと思った。

・・・・

・・・・





僕らの街に戻り、駅から川沿いの土手を歩いて帰る。


太陽は西に沈もうとしていた。


今日一日で、僕はマイの見方が少し変わった。


「ねえ?」


マイが声を掛けて来た。


「うん?」

「今日は・・・ありがとう・・・」


僕はびっくりして、マイを見た。


「何よ」

「あ、いや・・・」


僕は言葉を濁した。
< 172 / 715 >

この作品をシェア

pagetop