夏のカケラ
コン、コン。


ドアにノックの音がして、ドアが開いた。


東和台高校の学校長の八田は、ドアに顔を向けた。


「失礼します、校長」


入って来たのは、白髪で良く日焼けをした人物で有った。


「良く来てくれた、桜川!」


八田は笑顔で桜川を迎えた。


「お久しぶりです、校長」

「辞めろよ、二人の時は、八田で良いよ」


二人は握手して笑い合った。


「嫌々、俺達の同期の出世頭に対して呼び捨ては無理だ」


桜川は笑った。


「何を言ってる、お前の方が凄いじゃ無いか!」


八田も笑う。


二人は校長室のソファーに腰掛けた。
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