夏のカケラ
マイは溜め息をついて、僕の本棚を見た。


「アンタはさ・・・下手でも野球しか出来ないから・・・野球部に入ったら?」

「え?」

「野球・・・好きなんでしょ?」

「ま、まあ・・・」

「なら、良いじゃない」

「・・・けど・・・」


僕の言葉にマイは溜め息をついた。


「はぁ・・まだ引きずってんの?あの時の事?」

「・・いや、その・・・」


マイは再び溜め息をつくと、僕の本棚から漫画を抜き出した。


そして、

「うざい」

と一言だけ呟いて漫画を持って出て行った。


・・・何だよ・・・アイツ・・・


僕は再びベッドに寝転がった・・・

・・・・






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