夏のカケラ
言って、自分の逃げ場を無くせ!



「僕は・・・」



行けよ!!



行け!!!








「甲子園に行きたい!!!!!」







全員が止まった。


監督はニヤッと笑った。


マイはジッと僕を見る。


近藤さんは、僕を見つめたままだ。


時間が止まっている。


一年生は涙を溜めている奴もいた。


マイの瞳から涙が一筋流れた。


アキラとカズが顔を見合わせた。


そして、


ゆっくり、僕に近付き横に並んだ。




「俺も!・・・俺も甲子園に行きたい!!」




アキラが叫んだ。



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