夏のカケラ
「お前らもそうだ・・・」


他の三年生を見る。


「野球が好きなら・・負けたく無い筈だ・・・本当はそうなんだ・・・でも、いつの間にか俺達は負ける事に慣れてしまっている・・・」


三年生は全員、下を向き言葉を発しない。



分かっているんだ。



本当は・・・



「もう・・・逃げるのは辞めないか・・・?逃げて、自分を誤魔かすのは・・・!」



近藤さんの言葉にみんな揺れている。


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