夏のカケラ
「おう、木山じゃないか!何でここにいるんだ?」

木山は手にビデオを持っていた。

「ちょっと偵察をと・・・思いまして・・・」

僕らは顔を見合わせた。

「お前はナイス!!」

声を揃えて叫んだ。

「え?」

木山はびっくりした様に眼鏡を上げた。

「いやー、良かった良かった。もう少しで俺達、アキラを坊主にする所だったよ」

カズがアキラの頭をペンペンと叩きながら言う。


木山は野球がかなり下手だ。中学までは文化部だったらしい。

だが、野球が好きなので、ウチの野球部に入部した。それでも練習は精一杯やっている。


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