夏のカケラ
ビデオには、ボールを軽々と柵越えさせるシーンが写っていた。

「うわ、スゲー・・・」

カズが感嘆の声を漏らす。

「腕が凄い太い・・・」

マイも僕の隣で驚きの声を上げている。

「何でこんな奴がいて、コイツらシード校じゃ無いんだよ」

アキラが呆れて言った。

「この人は一年生なんですよ」

木山が答える。

「何ー!!」

アキラとカズが声を揃えて驚く。

「反則だろ?この一年は・・・」

「なんで公立に来るんだよ、私学の名門に行けよ・・・」

二人は文句を言いながら、寝そべった。

「色々と事情が有るんじゃない?」

マイが二人に言う。

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