夏のカケラ
僕は黙ってコイツが打っているのを見ていた。

「・・木山」

僕はビデオを見ながら木山に聞いた。

「はい」

「お前、このビデオを撮る時に高田東の奴らはお前の事見てたか・・・?」

僕の質問に、木山はピンと来た様だ。

「そうなんですよ!しかも僕以外に偵察が何校か来てました!」

僕と木山は頷いた。

「流石は、ヒロさんです!」

木山に褒められ僕は苦笑いをした。

「おい・・・オタク二人で盛り上がるなよ」

アキラが寝そべったまま言った。

「何、その二人の阿吽の呼吸・・・目茶苦茶キモいんだけど・・・」

カズも頬杖を付きながら言う。

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