夏のカケラ
マイはクスクスと笑っていた。

僕は二人を無視して、次にビデオを進めさせた。

「次は投手ですが・・・」

木山がビデオを早送りにするとアンダースローのピッチャーが出て来た。


「下手投げか!」


僕は驚いた。

「そうなんです、厄介でしょ」

「・・・そうだな・・・」

アキラとカズはビデオを見て不思議そうにした。

「別にスピードも無いし、体した事無いじゃん」

二人の言葉に溜め息をついた。

「下手投げは打ちにくいんだよ、下から浮き上がる感じがするし、球の出所が分からないからな・・・」

僕がそう言うとアキラが、首を傾げる。

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