夏のカケラ
「良いか?ムネオ。敵チームは俺達の事を舐め切っている。ラッキー、一勝確実に貰った!位にしか思って無い」

ムネオがそっと相手チームを見る。

「だから、舐め切っている内に勝ってしまおう!気が付いたら負けていた作戦だ!分かったな?」

「了解です!」


僕らは頭上でグローブを軽くぶつけて別れた。





僕が構えると敵のバッターが話し掛けて来た。

「少しは練習してきたか?」

僕はチラッと上を向いて、
「多少は」

と答えた。


バッターはニヤニヤ笑った。


ニヤニヤできるのは・・・今の内だ!


< 289 / 715 >

この作品をシェア

pagetop