夏のカケラ
プレイボールの声が掛かり、ムネオが第一球を投げた・・・ボールはベースのギリギリを通り抜けて僕のミットに入る。


審判が一呼吸開けてから、「ストライッ!」と叫んだ。


これだ。


ムネオの針の目を通す様なコントロール。

続けて二球目もギリギリのコースに投げ込み、バッターは面食らう。


そして三球目、二球目と同じコースが来てバッターは手を出す・・・が、詰まった当たりに成り、ボールはショートの前に転がる。カズが丁寧に捌いてアウトを取った。

バッターは首を傾げながらベンチに戻って行く。




< 290 / 715 >

この作品をシェア

pagetop