夏のカケラ
「・・・アイツらは・・熱く成ったぞ・・・」


そう言って桜川が笑うと、八田も笑った。


「そうだな・・・アイツらは頑張っている・・・それが一番だ・・・」


八田は満足な顔をした・・・・

・・・・

・・・・






三回戦は甲子園常連校の姫川付属である。

木山のビデオをみんなで見た時、一瞬全員落ち込んだ。

シード校の力を見せ付けられたのだ。


強い・・・


僕も思った。

突出した奴はいないが、隙が全く無い。


でも、山本さんが立ち上がり叫んだ。


「考えても、仕方が無い!とにかく練習だ!」


その言葉に、みんな半分ヤケ気味で叫びながら、練習に向かって行った。


山本さんは本物のキャプテンに成ったのだ。


監督は微笑みながら僕らを見つめていた・・・

・・・・



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