夏のカケラ
「そうだな・・野球の神様に怒られるな」


近藤さんも寝そべりながら言う。


先輩達がみんな頷く。


マイと柴原さんはジッと僕らを見つめる。


夏の夕暮れの涼しい風が僕らに吹いた。


高田さんが茜色の空を見ながら呟く。




「ああ・・・後悔して来た・・・何でもっと早くこの気持ちが分からなかったんだろう・・・」




みんなが黙った。



「くそー!悔しいなー!」



高田さんが叫ぶ。


僕らは黙り込んでいた。


柴原さんが泣き始めた・・・


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