夏のカケラ
僕は自分の恥を晒し、ポケットの中で拳を握り締めていた。


二人はジッと僕を見つめている。


「・・・だから、多分俺と野球をしても、・・・がっかりすると思う・・・」


二人は黙って見ているだけだった。


僕は悲しくなって来た。


なんで、こんな事を言わないと・・・いけないんだ・・・


恥をかくのが嫌で、野球部に入りたく無いのに・・・こんな所で恥をかいてる・・・


僕は恥ずかしくて、その場から立ち去りたかった。


そのまま、俯いていると突然、今まで黙っていたカズが呟いた。



「・・・なんで、下手だったら野球をしたらダメなんだ・・・?」

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