夏のカケラ
僕がそれを思い出していると、マイが僕の顔を見つめていた。

「なに?」

「プレッシャーを受けてる顔をしてる」

僕らは笑った。

「さてと」

マイは立ち上がる。

「特訓に行く時にまた来るわ」

「うん」

「あんまり、ここに居るとヒロに襲われそうだし」

「襲うか、バカ!」

「でも、私の足を見てたじゃん」

ギクッ・・・

マイは笑って僕を見た。

「じゃあ、頑張って甲子園に行こうね!キャプテン!」

そう言ってマイは出て行った。


ミーン、

ミーン、

蝉が鳴いていた。




夏だな・・・


僕は窓の外を見ていた・・・



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