夏のカケラ
高津コーチがアキラの言葉に反応した。

「何だ?お前ら変なプレーでもしてるのか?」

何を言ってるんだ、この親父は・・・

「そーなんですよ、コイツはムチとか蝋燭とか大好きなんです」

カズがスポーツドリンクを飲みながら言う。

「お前、その年で、そんな趣味持ったらヤバイぞ!」

吾妻監督は驚きながらビールを飲んだ。

僕はカズに空き缶を投げ付けながら、叫んだ。

「違いますよ!」

そう言って今日の話しをした。

話し終えると、親父三人は、

「青春だな」

声を揃えた。

「いやあ、懐かしい」

「有ったな、そういう時代が」

そう言って、頷き合っている。

「チームヒロの皆さんも、やっぱりそういう時代が有った訳ですね」

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