夏のカケラ
ウチの部が創部以来でも、こんなスコアは無いだろう・・・

その事実が、みんな動け無くする。

僕の頭に試合の内容がよぎった・・・






最初にマウンドに上がった、ムネオは滅多打ちに合った。


ムネオは一人マウンドにうなだれる。

どこに投げれば良いかも、分からなくなっていた。


どこに投げても打たれる気がするのだ。

僕はマウンドに、ムネオの元に行く事も出来なかった。

ベンチの監督を見ても、監督は動かない・・・

ただ、ジッと僕らを見ている。

10点が入った時、まだ、ノーアウト満塁であった。

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