夏のカケラ
だが、アキラもカズも座ったままだった。


僕は立ち上がった。


二人が僕を見る。


僕はカバンを持ち、二人に言った。


「・・・行こうぜ」


僕の言葉に二人は顔を上げた。


「何してるんだ?・・・早い事、出しに行くぞ!」


僕はそのまま、教室の入口に向かう。


「・・・どこに?」


アキラの質問に僕は笑った。


「決まってるだろ!野球部に入部届けを出すんだろ!」


僕は笑顔で叫んだ。


二人は顔を見合わせて、笑顔になり立ち上がった。


「よし!じゃあ行くか!」

「ヒロを一丁鍛えてやるか!」


二人は笑いながらカバンを持った。


< 35 / 715 >

この作品をシェア

pagetop