夏のカケラ
マイがお茶のセットを持って来る。

「残念、この扉は閉まりました」

「もう、辞めて、本当に重いから〜!」

マイは苦しそうな顔をした。

「ほらよ」

僕はそう言って、マイからポットや給水機を奪う。

そして、用具箱に入れた。

マイが僕をジッと見ている。


「なんだよ?」

僕が言うとマイは少し照れた様に笑った。


何だ?コイツ?


「ねえ?」

「うん?」

「ミキと何か有ったの?」

「え?何で?」

僕は鍵を閉めながらマイを見た。

「昨日ミキから電話が有って・・・ヒロの事を気にしてたから・・・」

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