夏のカケラ
春まで・・・
生野学園が、春の選抜に選ばれた。二年連続だ。

僕はそのニュースを見た時、足でテレビを消した。

我ながら情けない。

アキラとカズも不機嫌で、その日は修学旅行のスキーに出掛ける日であったが、バスの中で僕らは黙り込んでいたのであった。

「三馬鹿トリオ機嫌悪いね」

後ろから、沢田が声を掛けて来た。

三馬鹿って言うな。

バスの中で僕ら以外は楽しく騒いでいる。

「別に・・・機嫌なんか悪くねーよ、なぁ?」

僕がアキラとカズに問い掛けると、二人共頷く。

ま、返事しない時点で機嫌は最悪だけどね。

「ふーん・・・」

沢田はポッキーを食べながら、僕らを見て来た。

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