夏のカケラ
柴原さんは結構カワイイ。


僕はちょっぴり気になっていたのだ。


「一ノ瀬は二谷と三井と仲が良いわね!」

「ハハ・・・他に友達が出来ないんスよ・・・」


そうなのだ。


アイツら二人は教室でかなり浮いてる。


さっきも言った様に、ウチの学校はかなり冷めている。


だから、アイツらみたいにテンションが高い奴らは敬遠されるのだ。


僕はいつの間にか、アイツらと同類扱いされてクラスで変人仲間と見なされていた。


「ま、良いじゃん!友達なんて三人位で充分だよ!」


そう言って笑った。


・・・ええ・・やだな・・・


僕は苦いビールをチビチビと飲みながら、周りを見た。
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