夏のカケラ
揺れない気持ち
四月に入り桜が満開の頃、新学期が始まった。


この学校は二年から三年にはクラス替えが無い。


だからマイは、またもやあの三人と同じクラスであった。


「・・・だから、この事を何と言うんだ?・・・ヒロ!」

桜川監督の授業中に、突然ヒロが当てられた。

ヒロはびっくりした表情で立ち上がり、

「・・・すいません、聞いてませんでした・・・」

そう言って恥ずかしそうに下を向く。

クラスのみんなから失笑が沸いた。

マイは溜め息をついた。


・・・ホント・・・野球以外はまだまだダメな人だ・・・


三井がヒロを見て爆笑している。

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