夏のカケラ
「却下」

マイはそう言うと、カバンを机にかけた。

「ちょっと、ちょっと・・・!」

由美子が慌てる。

「何よ〜?」

「お願い!マイ!今日だけ会ってあげてよ!」

「え〜やだよ」

「もう、雄一に言っちゃったのよ・・・私・・・」

「え?!何でよ」

「だって〜・・・カバン買ってくれるって言うから・・・」

「はあ?!」


コイツは・・・友達を売ったな・・・


「あんたねぇ・・・!」

「はい!お怒りはごもっともです!だけどお願い!」


そう言って、由美子は手を合わせて来た。


・・・もう・・・


「分かったわよ・・・」

< 424 / 715 >

この作品をシェア

pagetop