夏のカケラ
確かに由美子には少し腹が立ったが、友達だから断れ無い・・・

それと、少しだけ興味が有った・・・


別に男の人にでは無く、外の世界にだった。

マイも17歳だ。少し違う世界も見てみたい気もしていたのだ・・・



「ヒロ」

マイは思い切って声を掛けた。

「七瀬〜今日もカワイイなぁ!」

二谷は相変わらずだ。

「どうした?」

ヒロがマイを見る。

この三年間で、ヒロは本当に精悍な顔付きに変わった。

真っすぐ見られるとドキドキする。


「ちょっと・・・」

そう言って、マイはヒロの袖を引っ張って廊下に連れ出す。

二谷と三井が不思議そうに見ていた。

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