夏のカケラ
「って、何だよ」

廊下に連れ出すとヒロは腕を外した。

「あのさ・・・」

マイがヒロをチラッと見る。

「・・・今日・・・休んでも・・・良い?」

マイが恐る恐る聞いた。

「休む・・・って練習か?」

ヒロの言葉にマイは頷く。


マイはヒロの顔を見れずに、調度正面のヒロのブレザーのネクタイを見ていた。


「・・・良いよ」


え?

マイは顔を上げた。

ヒロは左手をポケットに突っ込んで、右手で首の後ろを触っている。

「・・・良いの・・・?」

マイの言葉に頷く。

「いつも言ってるだろ?ウチの練習は自主的なんだよ、だから休みたければ休んで良いよ」

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