夏のカケラ
僕が口ごもっていると、後ろから声が聞こえた。


「ミキー!」

「あ、マイー!」


二人は手を振り合っていた。


「なんだ・・・マイも一緒だったんだ・・・」


そう言って、僕の隣に来たマイと僕を見た。


「あ、ああ・・まあね」

「ヒロは優しいから一緒に本屋に来てくれたのよ」


マイが笑顔で答えた。


何を企んでる・・・貴様・・・


「そうなんだ・・・良いなぁ、仲が良い幼なじみがいて!」


仲は良く無いんです。ホントは・・・


そのまま、二人は僕にお構い無しにペチャクチャと喋り出したので、僕は一人で雑誌を見ていた・・・・

・・・・




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