夏のカケラ
「ああ・・・アイツらは頑張った・・・」

吾妻もビールを飲みながら笑う。


夏の夜風が三人に吹いた。


三人がその場で風に当たっていると、後ろから声を掛けられた。


「お疲れの所、申し訳無い・・・」


その声に振り向くと、白髪に日焼けをした初老の男性がこちらに歩いて来た。

高津達は顔を見合わす。


その男性はニコニコ笑いながら頭を下げた。


「初めまして、私は東和台高校で野球部の顧問をしております桜川と申します」


三人はびっくりした。


「あ・・・あ、どーも、こちらこそ初めまして・・・」


三人は飛び上がる様に立ち上がった。

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