夏のカケラ
「いやあ、でも最初にヒロから聞いた時はびっくりしましたよ・・・あの有名な桜川先生がヒロの顧問・・・て・・」

石田は笑いながらビールを飲んだ。

「いえいえ・・・つまらない名前だけ先行のジジイですよ・・・」

桜川も笑う。


しばらく笑った後に、吾妻が少し神妙な顔付きに成った。

「で・・・先生・・実際の所・・・どうなんです・・・?」


桜川は吾妻の顔を見る。

「どこまで行けるか・・・ですか?」

みんなが頷いた。

桜川は空を眺めた。


「正直・・・こればかりは・・・何年やっても・・・分かりません・・・」


みんなが桜川を見ていた。


「ただ・・・言える事は・・・」

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