夏のカケラ
その時、突然、マイと山下が声を掛けた。


「あ、あの・・・!」


全員が二人を見る。


マイと山下は顔を見合わせて、

「あの・・・私達は・・・何も出来ないけど・・・」

「て言うか・・・その・・・」


二人がモゴモゴと呟いている。


「何だ?どうした?」


僕らも顔を見合わせて尋ねた。


マイと山下は顔を赤らめながら、目で合図をする。



「頑張って下さい!!!」



そう言って頭を下げながら叫んだ。


僕らはびっくりして、顔を見合わせる。


マイと山下はそっと顔を上げた。


僕らは再び顔を見合わせて笑った。

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