夏のカケラ
二回戦は、僕らが一年生の時に対戦した赤石工業であった。


相手のピッチャーは、中々の変化球を持っている。

だが、ウチにはムネオと言う変化球の天才ピッチャーがいるのだ。


ムネオはこの二年間で、変化球に磨きをかけた。


前の相手のタイミングを狂わす、カーブだけでは無く、切れの有るカーブ、シュート、スライダーをマスターしていた。


コイツの努力は並では無い。


ムネオの変化球を僕らは打ち込んだお陰で、古豪の赤石工業に8対0の圧勝で駒を進める。


僕らは勢いに乗った。






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