夏のカケラ
僕らのチームは初めて4回戦に進んだ。





「次の試合・・・生徒会が中心で応援に行く」

八田は桜川にそう伝えた。


夜の校長室は、どこか寂しい。

「ああ・・・よろしく頼む・・・」

桜川は笑顔で言った。


八田はソファーに持たれ掛かり、

「何だ?余裕の表情だな・・?」

と、呟いた。


桜川は苦笑いを浮かべた。

「余裕じゃ無いさ・・・」

「でも、秋までなら困った表情をしていたぞ!」

「ああ・・・そうだな・・」

二人は笑顔のまま黙り込んだ。


八田はタバコを取り出し、火をつける。

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