夏のカケラ
友和は慌てて言う。

さっき石田に怒られたばかりだ。

息子の事を知らな過ぎる・・・と。

別に無関心な訳では無い。


ただヒロも照れ屋で友和も照れ屋だから、思春期の息子と面と向かって話しづらいのだ。


「もちろん!ヒロは最高のキャプテンですよ!」

マイはそう言って笑った。


へー・・・あのヒロがね・・・


そうこうしている内にヒロはビデオを見終わった。

「あれ?父ちゃん帰ってたのか?」

ヒロがビデオを消して台所に来る。


確かに・・・顔が少し男の顔に成って来た。


「あ〜腹減った〜マイ、飯まだぁ?」

そう言ってヒロはテーブルに俯せた。

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