夏のカケラ
その声に振り返ると、商店街の高津、吾妻、石田の三人がいた。

何やら旗を持っている。

その旗には、『チームヒロ トゥ ザ 甲子園』と書かれていた。


「いやあ、チームヒロの皆さん!」

「ご苦労様です」

「今日も応援頑張りましょう!」

みんなが口々に言う。


チームヒロ?


何じゃそりゃ?


友和の頭にクエスチョンマークが浮き上がる。

「あら、一ノ瀬の旦那も来たのか?」

高津が大きな声で笑った。

「一度位、見ておかないと息子がグレると思ってな」

友和が笑いながら言った。

「いや、アンタの息子は最高だぜ!」

吾妻が笑いながら肩を叩いて来た。

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