夏のカケラ
僕はカズの首根っこを掴みながら、そう言った。

「あ、じゃあ、バレ無い様に腹を殴りましょう」

戸坂が言う。

「待て、待て!」

カズが叫ぶ。

「一層の事、埋めてグランドの肥やしにしようぜ」

アキラがカズの頬っぺたをペシペシと叩いた。

「いや、グランドが汚れる」

クロが首を振る。

「それも、そうだな」

僕が答えると、カズが、

「失礼だぞ!ちゃんと綺麗な花を咲かせてやるわ!」

と、意味が分からない切れ方をしていた。

みんなが笑っていた・・・




準決勝の第一試合が終わった。



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