夏のカケラ
マイは真っ正面から僕を見ていた。


僕はマイを睨みつけていた。


遠くで子供の笑い声が聞こえる。


穏やかな日曜日に僕はマイに切れている。


「・・・ホントに・・・楽しいの・・・?それで・・・」


マイは悲しそうな瞳で僕を見る。


僕は又イライラが込み上げる。


何でこんなに、イライラするんだ。


分からない。


僕は普段はこんなにイライラしない。


マイは続ける。


「・・・ヒロは、いつから・・・そんなに恰好をつける様になったの・・・?」

「恰好をつける?つけて無いだろ、別に」


吐き捨てる様に僕が言って、マイから目を逸らした。
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