夏のカケラ
僕ら三人は黙って、その朝日に照らされたグランドを見つめていた。


「いよいよだな・・・」


「ああ・・」


「勝とうぜ・・・!」


「もちろん!」


僕らはグランドを見つめ続けた・・・

・・・・









球場に入る頃には、蝉がやかましく鳴き、太陽の日差しが真上にあった。

僕らは球場に入ると、更衣室で着替える。


誰も喋らない。

全員が黙って着替えていた。


緊張をしている。


ただ、その緊張が徐々に高揚感に変わって行くのだ。

試合前の独特の雰囲気だ。


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