夏のカケラ
今回もウチはコイツの注文通りの物を送っている。

その証拠に納品した際の受領書には、このバカ専務自らがサインをしている。

それが今日に成って急に違うと言い出した。


それで武田の上司で有る、友和が呼び出されたのだ。


山城建築とは古い付き合いなので無下に出来ない。


くそ・・・ヒロの試合が・・・


そう思いながら、専務と友和は社長室に入った。

「失礼します。川島建材の一ノ瀬です」

友和が入ると、山城社長はソファーでテレビを見ている。


「ああ、一ノ瀬さん。お久しぶりです」

山城社長は穏やかに微笑みながら、立ち上がった。

「このたびはご迷惑をお掛けしまして、申し訳ありません」

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