夏のカケラ
友和は深々と頭を下げた。

「本当ですよ、アンタらのせいでウチの工期が遅れるじゃ無いか!」

バカ専務が口を挟む。

友和は怒りが沸々と沸いて来る。

「おい、もう良い!せっかく一ノ瀬さんが来て下さったんだ!」

山城社長が専務を叱った。

その時であった。


『打ったー!四番、二谷が出塁しました!東和台、ノーアウトのランナーが出ました!』


え?!


友和は振り返る。

テレビには、ガッツポーズをしている二谷が映し出されていた。


「おい、どこを見ている!」

専務が吠えていたが、友和はテレビを見入っていた・・・

・・・・


< 572 / 715 >

この作品をシェア

pagetop