夏のカケラ
母親は戸坂を女手一つで育ててくれている。

だから、毎日遅くまで仕事をしている。休みも殆ど無い。


そんな寂しさから、中学時代は少しグレていた。


だが、・・・

東和台に入り少し変わった。


彼は真剣に野球に打ち込む様に成った。

母親に対しても苛々とする事が無くなったのだ。


今日も母親は無理して見に来てくれたのだろう・・・

戸坂は打席に立ち、母親に感謝していた。


そして、父親に・・・


こんな楽しい事をさせてくれている両親に・・・!


ピッチャーが、戸坂に絶好球を投げ込む。

戸坂は見送った。

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