夏のカケラ
雨は更に勢いを増した。

グランドキーパー達が、グランドにブルーシートを被せる。


みんなはそれを見ながら、ベンチに座り込んでいた。


暗い・・・


マイはそう思った。


「おい、タオル取ってくれ、カズ」

二谷の言葉に、三井はタオルを投げ付ける。

「って!投げるなよ!」

「お前が渡せって言ったんだろ!」

「でも、投げる事ねーだろ!」

「うるせーよ!じゃあ、最初から取れって言うな!」

二谷と三井が険悪だ。


だが、誰も何も言わない。

「森、お前もっとバント処理の時に前に来い」

ヒロがサードの森に言う。

森が小さく「はい」と答えた。

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