夏のカケラ
「だから・・・みんなが・・・羨ましい・・・」


マイの言葉が涙で震える。


私は・・・何を言ってるんだ・・・


マイが心の中で自問していた。



「小さい時から・・・野球が好きで・・・私も甲子園に出たい・・・そう思っていた・・・」



マイの言葉に全員が下を向く。



「けど・・・私は女だから・・・チャンスも無いの・・・でも、」



ヒロがマイを見つめる。






「でも、みんなには、有るのよ!それも、もう目の前に見えている!なのに・・・なのに・・・!」






マイは顔を押さえて泣き出した。


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