夏のカケラ
「おいおい・・・」


僕は慌てた。


「明日は将棋にしようぜ」

「いや、麻雀だろ」

「バカ、麻雀はもっとヤベーよ」


みんなが帰り支度を始める。


その時、マイが現れた。


「あら、みんな帰るの?」

マイは傘を畳みながら部室に入って来た。


アキラが笑顔に成り、

「七瀬〜」

そう言いながら、マイに近付いた。


本当にコイツは見境いが無い。


「今日は部活無いぞ、七瀬」


カズはカバンを肩に掛けて言った。


「うん、分かってる。部室の片付けをしようと思って・・・みんな汚し捲くりでしょ?」


そう言って、マイはカバンを置いた。
< 61 / 715 >

この作品をシェア

pagetop