夏のカケラ
「・・・頼む!」

「はい!」


ムネオは笑った。



ムネオはずっと補欠だった。

中学時代からバッティングピッチャーばかりをさせられていた。

コントロールが良いからだ。


確かに自分はケンみたいな速い球を投げられない。


でもコントロールは自信が有った。

だが、今まで誰もムネオのコントロールを実戦で使う指導者はいなかった。


だが・・・


ヒロさんは分かってくれた。


自分に対して、天才だ!と笑い掛けてくれた。


だから・・・


だから・・・絶対にヒロさん達と行きたいんだ・・・!


今年・・・甲子園に・・・!


ムネオは投げ続けた・・・


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