夏のカケラ
ケンは叫んだ。


全員がこちらを見た。

審判がタイムを掛ける。


ケンはゆっくり、マウンドに走り始めた。


マウンドにみんなが集まって何事かと見ている。


ケンはマウンドに到着するとヒロを見た。


「僕に・・・僕に、投げさせて下さい・・!」


ケンは力強くヒロを見つめる。

ヒロはジッとケンを見つめた後に、ベンチを見る。


桜川はヒロを指差して頷いた。


ヒロに任せる・・・との事だ。


ヒロは思案している様であった。

ケンが口を開く。


「僕は・・・」


みんながケンを見た。





「僕はエースです!」






歓声が響いている。

< 615 / 715 >

この作品をシェア

pagetop