夏のカケラ
家に帰ると、母親が出掛ける所だった。


「あ、ヒロ、私は今から出掛けるの」

「みたいだな」

「美嘉ちゃんと出るからマイちゃんとご飯食べてね」


美嘉ちゃんと言うのはマイの母親の名前だ。


ウチの母親とマイの母親は学生時代からの友達なのだ。


だから、非常に仲が良い。


「父ちゃんは?」

「裕二さんと飲んで帰るって」


裕二さんと言うのは、これまたマイの父親の名前で、二人も仲が良い。


会社が近所なのだ。


お気楽な両親達であった。


こういう事は昔から多い。


だから、マイが僕の分まで料理を作ってくれる。
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